僕は乏精子症と診断されて、2018年10月に精索静脈瘤の手術を受けました。
手術費用は2018年4月より保険適用になり5万円くらい(片側の場合)から手術できるので、以前より受けやすい費用になりました。
しかしながら、確定申告のために医療費をまとめていると、手術費用以外の費用が意外にかかっていましたので、これから精索静脈瘤の手術を受ける方の参考になればと思い公開します。
僕と同じように男性不妊で精索静脈瘤と診断された方に「これくらいの期間でこれくらいの金額がかかります」という参考情報となれば幸いです。
精索静脈瘤治療の費用は手術代だけじゃない!
結論から申しますと、僕の場合は4ヶ月間で20万円程かかりました。
精索静脈瘤と診断されると、ほとんどの人は手術を勧められたと思います。
正常男性でも15%の人が精索静脈瘤を患っているといわれており、さらに男性不妊患者の40%が精索静脈瘤という統計があります。精子濃度や運動率が悪くなければ、手術する必要もありません。
しかし、精索静脈瘤を放置しておくと今よりさらに精子の質を悪化させてしまうため、クリニックでは手術を勧められます。
手術は日帰りで受けることができるということと、今は保険適用になったことで比較的受けやすい金額になったことで、手術を受けない理由はないでしょう。
僕が精索静脈瘤の手術を受けた時の体験談はこちらです。手術の内容や流れについて参考にしてください。
精索静脈瘤の手術費用
手術費用は両側の場合、保険適用で約8万円(クリニックよって前後します)です。片側だけの場合は5万円くらいです。
2018年4月から保険適用になっています。保険適用前は30万円近くかかっていたため、保険適用になって本当に良かったと思います。
手術費用以外にかかる費用
手術費用以外にかかる費用としては以下のものがあります。
- 保険適用外の精液検査
- 手術前検査
- 診察料
- 宿泊代・交通費
保険適用外の精液検査
保険適用の精液検査では濃度、運動率、直進運動率くらいしか確認されません。精子の質を判断するためにより詳細な精液検査を行います。これが保険適用外となり、1回で2万円くらいかかります。
これを手術前に1回、手術後に少なくとも3回検査しなくてはなりません。
手術前と後で、精子の質を比較することで、手術の効果を確認します。また、手術後に改善が見られない場合は、他の原因を疑うことになりますし、漢方やホルモン剤など、別のアプローチ方法を試すことになります。
手術の効果がいつ頃から現れるかは個人差がありますが、精子のライフサイクルは3ヶ月であるため、遅くとも3カ月後には効果が得られると考えられています。
その為、3カ月後までは1カ月ごとに保険適用外の詳細な精液検査を行う必要があります。
手術前検査
手術の1週間前までに感染症にかかっていないかなど、手術をしても問題ないかの検査を行います。内容としては、血液検査等になりますが、5千円程かかります。こちらは保険適用です。
診察料
精索静脈瘤の手術は、両側であっても3時間ほどで終わります。日帰り手術となるわけですが、翌日に傷口のチェックをしてもらう必要があります。また、1週間後には抜糸を行いますので、そこでまた診察料が発生します。保険適用範囲なので、そんなに高くなく600円程で済みました。
宿泊代・交通費
僕は福岡県の田舎の方に住んでいる為、クリニックに通院するにはバスで往復1800円はかかります。毎回妻と一緒に行くので、通院のたびに3600円かかるため結構な金額になります。
精索静脈瘤の手術ができるクリニックは少ない為、地方在住の方にとっては痛い出費です。例えば長崎県には2019年1月時点で精索静脈瘤の手術を行える医師がいないため、福岡県まで通うことになり、かなりの交通費がかかります。
また、手術は日帰りできますが、術後は車の運転はできませんし、痛くてまともに歩くこともできません。翌日は傷口をみせに行く必要があり、クリニックが遠い場合は近くのホテルに宿泊しなければなりません。
もっと男性不妊専門クリニックが全国的に増えることを願います。
トータルの費用
精索静脈瘤の手術に関連した費用の合計は
198,170円
でした。
内訳は以下の通りです。
手術代 | ¥76,530 |
診察料/検査料 | ¥92,640 |
交通費/宿泊代(妻含む) | ¥29,000 |
合計 | ¥198,170 |
なお、精索静脈瘤の手術に関連する費用は上記の通りですが、2018年7月に不妊検査に初めてクリニックに行ってから、初期検査及び改善のための漢方やビタミン剤を含めた男性不妊全体の費用は2019年1月時点で306,509円になっています。
1回でかかるわけではないので計画的に
手術は1日で済みますが、3ヶ月間は経過を見るために詳細な精液検査を1ヶ月ごとに行います。その為、毎月3万円弱の出費です。
精子は作られるのに3ヶ月ほどかかるため、手術による改善を確認するためには3ヶ月は検査をして精子の状況を確かめなくてはなりません。
3ヶ月間の検査結果をみて、今後の治療方法を考えていくことになります。
月毎の費用は以下の表をご覧ください。
日付 | 2018年9月 | 2018年10月 | 2018年11月 | 2018年12月 | 2019年1月 |
合計費用 | ¥7,790 | ¥104,610 | ¥35,170 | ¥26,110 | ¥28,090 |
保険適用 | ¥4,190 | ¥77,500 | ¥1,060 | ¥910 | ¥2,890 |
自費 | ¥0 | ¥8,910 | ¥30,510 | ¥21,600 | ¥21,600 |
交通費/宿泊代 | ¥3,600 | ¥18,200 | ¥3,600 | ¥3,600 | ¥3,600 |
手術を10月10日に受けたのですが、術前の検査を9月末に行いました。胸部レントゲンなどがあり、保険適用でもそこそこかかっています。
手術費用は保険適用ですが、超音波(エコー)検査は自費となるのは、なぞでしかありません。宿泊代もかかったため、10月は高額になっています。
その後の3ヶ月では、11月に超音波検査をおこなった以外は、基本的に詳細な精液検査をおこなっています。僕の通うクリニックでは、SWAT、スイムアップテスト、クルーガーテスト、HOST法の4種類の検査をおこなっており、それぞれ5000円の為、1回の検査で20,000円はかかります。
まとめ:精索静脈瘤の治療にかかる費用
精索静脈瘤の手術にかかる費用は、4ヶ月間で約20万円かかりました。
クリニックによっては検査の頻度や金額が変わってくるので、実際に手術を受けるとなったら担当医師に確認してください。
自費だった頃を思うと、保険適用になって良かったです。手術代だけで30万円かかっていましたので、トータルで40万くらいはかかっていたことになります。
しかし、不妊治療は手術をして終わりではありません。むしろここからが始まりです。
僕の場合は、3ヶ月目の結果が良くなかったので、そこから漢方とビタミン剤を試すことにしました。保険適用外で月7000円の出費です。さらに2019年2月には人工授精に挑戦します。1回あたり3万円ほどといわれていますが、交通費や薬代もあるのでもっとかかるでしょう。
人工授精でダメだった場合、体外受精か顕微授精に挑戦します。これらARTは補助金をもらったとしても10~30万円が1回でかかります。しかも、1回で成功することはまれで、複数回行うことを前提としておかなければなりません。
そうすると、100万円以上は準備しておいた方が良いというのが僕の見解です。
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